電子出版
NEC デジタルブック


 NECデジタルブックは、フロッピィディスクに入った出版ソフトを小型液晶ディスプレイのデジタルブックプレーヤで読書する画期的な電子出版プロジェクトです。

 1993年末の発売以来、日本を代表する多くの出版社の協力により200点以上の様々な分野の書籍がデジタルブックになりました。たとえば、文学・小説・エッセイでは「折々のうた」(大岡信著、岩波書店)、「飛ぶ男」「砂の女」「闖入者」(阿部公房著、新潮社)、「なんとなく、クリスタル」(田中康夫著、新潮社)、「天声人語」(朝日新聞社)、「迷路館の謎」(綾辻行人著、講談社)など。この他にも、ビジネス、辞書、辞典、学習、芸術、スポーツ、釣り、囲碁、将棋、占い、クイズなど多くの分野の電子書籍を生み出してきました。

 デジタルブックの設計思想や概要は、「ちいさなマルチメディア」(デジタルブック研究会編、NECクリエイテイブ発行、1500円)にまとめられています。専用読書端末としてデザインされたデジタルブックプレーヤは、バーッジョンアッ
プされ軽量化・薄型になりさらに使いやすくなっています。

 デジタルブックの出版ソフトは、現在は主として囲碁ソフトを中心にして充実がはかられています。対局囲碁「碁敵さん」、対戦型詰碁、石田芳夫基本囲碁講座、対局観戦シリーズ、日中スーパー囲碁名局戦、武宮正樹傑作集、棋譜管理ソフトなどをはじめ、囲碁学習に最適な各種ソフトを発行しています。さらに、将棋、麻雀、テトリス、オセロなどのゲームソフトもそろっています。

 また、デジタルブックプレーヤと出版ソフトをセットにした「デジタルブック囲碁セット」「デジタルブックゲームセット」が、メディア・リンク・システムから発売されています。デジタルブックの出版ソフトの多くは、「Windows版ビューワ」を利用して、パソコンでも読書することができます。(平成11年3月発売予定)また、デジタルブックプレーヤを利用した巡回型データ収集システム「らく贈」は、低コストと簡便性で、工場やビル管理の分野の専門家の間で好評となっています。

 デジタルブックについてのお問い合せは、
NECホームページ http://www1.psinfo.nec.co.jp/apinfo/dbook
メディア・リンク・システムのホームページ http://www.medialink.co.jp

薄く軽量で持ちやすいタイトルも多数販売された店頭用ラック

Katsuhiko Nishida [NEC] / Kazuo Shimokawa [EAST]