旅の記録 COMDEX Fall '98
 個人認証技術

 このような、個人の認証は、単なるログインなどのクライアント・コンピュータでの認証にとどまらず、キャッシュ・ディスペンサーやクレジット・カード、ドアの開閉、自動車のスタートなど、すそ野の広い基礎技術であるので、これからも多くのベンチャー企業が参入するであろう。アイデアが先行する領域なので、市場が広い割には、大企業は参入し難いようだ。



U.are.U http://www.digitalpersona.com

 SECCに出展していたが、その名が示す通り、個人認証の会社である。U.are.U は、「あんたは、あんた」ということで、指紋入力のUSB機器と、指紋認証によるログイン、画面のスクリーンセーバー化、指紋からパスワードへの変換などのソフトウェアがセットになっている。SDK(ソフトウェア開発キット)も提供されており、これを使えば、指紋を128ビットのユニークな暗号に変換できるとのこと。しかし、認識率は定かではない。



Cyber SIGN http://www.cybersign.com

 Cyber-SIGNは、来場者に実際にサインをしてもらって、認識率をデモしていた。紙にサインされた静的な認識ではなく、ペンの動きや筆順などの動的な要素もデータ化できるので、誤認が少なくなるとのこと。SONYのVAIO 505やCEパソコンなど、画面がデジタイザーになった機器が増えているので、有効な手段だと思う。

 CADIX社(http://www.cadix.co.jp)の「沿革」が面白い。 1999年「CAD、CG、セキュリティ分野においてユニークさでNo.1企業となる」、2000年「マルチメディア総合企業としてのCADIXグループ完成」とある。頑張れ!


IriScan http://www.iriscan.com

 IriScan社のirisは、その名の通り、目の模様をパターン認識するシステムを展示していた。Biomertics技術を使っている。


NetNannyのBioPassword http://www.netnanny.com

 NetNanny社は、Webのプロテクションで名を馳せた会社だが、ここもbiometrics技術を使った認証システムを出展していた。これはキータッチの間隔が個人毎に違うのを利用した物で、正にアイデア商品である。

 「ネット上の乳母」という社名のこの会社は、インターネット上の子供に有害な情報を遮断する仕組みを

Kazuo Shimokawa [EAST Co., Ltd.]