Las Vegas, NV
 Comdex 2001
2001年11月11日(日曜日)-14日(水曜日)


 このレポートは、Comdexの期間中に作成したものです。夜のラスベガスの誘惑に負けず、毎晩ホテルでセッセと書き、11月15日の朝(現地時間)に最初の版をアップしました。現場からのレポートですので、私の理解力や技術力の問題で、勘違いやミスもあると思います。ご指摘いただければ幸いです。

 今回から、写真を従来のVGA(640x480)から、XGA(1024x768)へ大幅に良くしました。ダイヤルアップだと表示が遅くなりますが、ブロードバンド時代なので、ご了解ください。
 このページのリンクや紹介は、自由に行っていただいて構いません。内容は改訂する場合があります。

ご意見、ご要望、その他なんでも shimokawa@est.co.jp

2001.11.15 第1版


 今年のComdexは、September 11の影響で、開催が心配されたが、無事、11月11日(日曜日)夜のBill Gateさんのキーノート・スピーチからスタートした。
 セキュリティーが厳しいですよというメールとFAXを主催者から数通もらったが、その通り、常時パスポートを携帯し、カバンのチェックに、金属探知ゲートという物々しさであった。

正面入り口の長い列その先は、セキュリティゲート
カバンの中も確認される
警察犬まで出動 麻薬ではなく
炭疽菌の臭いが判るのかな

 September 11の影響なのか、出展者が少なく、第二会場のSECC(Sands Expo & Convention Center)を使わず、LVCC(Las Vegas Convention Center)のみでの開催となった。その代わり、MGM Grand Hotelで併設のセミナーを行っていた。
 この数年、LVCCから徒歩10分のモーテルを定宿としているので、効率よく展示を見ることができた。Gatesさん以外のキーノートはすべて、LVCCの隣にある、Las Vegas HiltonのBallroomなので都合が良い。

 11日Los Angels経由でLas Vegas入ったが、主催者のKey3Media EventsのCEOであるJason Chudnofskyさんが私の真後ろの席に座った。こんな有名人でもエコノミー席なのかと思ったが、Cisco SystemsはJohn Chambers社長以下全員、国際線でもエコノミーという噂だし、別に今回のComdexの入りが悪いからというわけでもないだろう。来場者数は、昨年より25%ダウンの15万人という予測が出ている。
 日本からの見学者も少ないようで、United便にも空席が目立った。Comdexツアーや客先ご招待風の日本人の団体客は、まったく見かけなかった。逆に、LosからVegasへの機内や会場で、たくさんの韓国人を見かけた。

 マスコミにも時々登場してコメントを述べたり、雑誌社からの依頼で記事を書いたりしているので、プレス登録しているがプレスセンターは例年と同じく、活気がある。インターネットに繋がったパソコンの数は大幅に増えた。なぜか、Macもたくさん置いてある。
 あるかな?と予想していたものが案の定あった。無線LANである。
 hereUareという業者が宣伝を兼ねてアクセスポイントを設置していた。SSIDを「public」ブラウザー画面で「Register」ボタンを押すだけでIEEE 802.11bでインターネットに接続できる。 無線LANカードの貸し出しも行っていた。

無線LAN業者パソコン・コーナービデオを編集する人も

 新しいものが続々と登場しているが、消えるものも多い。今年、全く見なかったので「Linux」である。昨年までのあの旋風は影をひそめてしまった。昨年、一昨年はLinux Expoが併設されていたのに! 成長を続けていたRedHatも出展していない。唯一、Linux Hatcheryというコーナーがあったが、ここの半分は出展をキャンセルしたためか、孵化場ではなく指圧場となっていた。

 それから、SECCの目玉であったシンガポール出身のCreative Labもいない。サウンドカードのデファクトスタンダードとなったSound Blusterで一世を風靡したのだが。
 IBM、DELL、Gatewayも出ていない。日本勢では、富士通、NECを見かけなった。

 Comdex自体もこの5、6年の間にオーナーがInterface Groupから、SoftBank、Key3Mediaとめまぐるしく変わった。前出のChudnofskyさんは、その間、ずっとComdexの最高責任者を務めている。Key3Mediaは、SoftBankが所有していた、Comdex、Seybold Seminars、Interlopなどの展示会をまとめて買収する際に、NYSE(New York証券取引所)、Mercedes-Benz、American Expressと包括的な業務提携を行い、すべての展示会で、これらの企業がスポンサーとなっている。
 Benzは、会場内の一等地に大きなブースを確保していた。昨年はBenz Americaの社長がキーノート・スピーチも行い、展示も車の電子化やインターネット化などComdexらしいものだったが、今年は単なるBenzの展示場となっている。NYSEはBill Gatesさん以外のキーノート・スピーチ会場である、Hilton Ballroomに、ガイドブックを置いていたが、ほとんどの人は興味がないらしく、そのまま残されていた。

ベンツの展示NYSEのパンフレット
(ピンボケです)
Linux Hatchery(孵化場)

 この数年、同じ宿なのだが、昨年はプロバイダーの問題でインターネットへの接続ができなかった。今年は、ATTのビジネス向けプロバイダーを使っており大丈夫だと思っていたら、初日、Bill Gatesさんのキーノートの後、10時ごろホテルに戻って繋ごうとしたら、全くダメ。何せ、「9」を押しても外線に繋がらない。これでは日本に電話をかけることもできないと諦めかけたが、以前にもこんなことがあった事を思い出した。ホテルのオペレータに「この電話つながらないよ」と話したらすぐに繋げてくれた。


Bill GatesさんのキーノートとMicrosoftブース

 Microsoftの会長兼Chife Software ArchitectであるBill Gatesさんのキーノートは毎回、前日の夜に行われている。MGM Grand Hotelでの開催は二年目だが、ヘビー級ボクシングのタイトルマッチで有名な二万人近くを収容するアリーナを使っている。ホテルの警戒は非常に厳しく、というか入り口やセキュリティー担当者によって対応がまちまちで、私は、LVCCのプレスルームでもらったばかりの、ガイドブックとThe Dailyという新聞を捨てられてしまった。ところが、場内に入ったら、カバン持参の人もたくさん見かけた。
 1時間近く前に会場に入ったが、読もうと思っていた資料を捨てられ、皆、手持ち無沙汰なのを主催者側も察して、オーストラリアのギターデュオが登場し、演奏を披露した。プロには違いないが下手だった。

 定刻の19時過ぎ、先ず、Key3Media GroupのCEOであるFrederic Rosenさんが登場し、「September 11が発生したが、何とか開催できた。来ていただいて大変感謝している」というスピーチの後、Bill Gatesさんが紹介された。
 Gatesさんの2時間のスピーチは、テーマが「Experience the Digital Decade」。2001から2010の10年間をそのように表現し、2010年までにデジタル社会が到来することを予言している。
 彼のスピーチは大きく分けて、三つのパートから構成されていた。最初が「Tablet PC」、次が「XML Webサービス」、最後に発売が迫った「Xbox」である。

会場は8割の入り 15000人!Tablet PCがズラリXbox登場

 開口一番、「Comdex XPにようこそ」と言って会場を沸かし、次にいくつかのスライドで、Nasdaq指数の下落やPC販売の落ち込みなど、右肩上がりに成長していたIT業界が、今年、はじめてマイナス成長となっていることについて、1942年のチャーチルの言葉「永遠の終わりはない。新しいことの始まりである」を引用し、「XPは発売二週間で700万本がライセンスされ、デジタルカメラは今年1800万台が販売されカメラの21%がデジカメになった」と、ばら色の未来である10年が始まることを強調していた。業界のリーディングカンパニーとして、また業界の象徴として、非常に真っ当な発言である。

 Tablet PCは製品とサービス部門のGroup VPであるJeff Raikesさんが紹介した。壇上には富士通、東芝、コンパック、Acer、VIA、Intelなど10種類近くのTablet PCが並び、Raikesさんがひとつずつ紹介した。富士通は大型でワイヤレス、東芝は小さな画面である。Acerの製品は、普通のノートパソコンの液晶画面をグルッと回してたたむと、Tablet PCになる。しかし、これは邪道だと思う。Tablet PCは、インターネットに無線で常時接続されるべきデバイスで、インターネットから降る注がれる無限のコンテンツを見るためのデバイスなので、キーボードなど不要である。

 昨年のComdexでは、Gatesさんが試作機をデモしただけで、展示は一切行われなかった。今年は、各社のすぐにも出荷できそうな板がたくさん並んだ。来年のComdexには、ハードとアプリケーションがたくさん展示されるだろうと、Raikesさんは期待を込めて話していた。翌日、Microsoftブースには、Windows XP Tablet PC Editionのコーナーが二ヶ所あり、何れにも富士通の板が置いてあった。インテルも参考展示している。来年の半ばには出荷されるとのこと。

 一部のマスコミやMichel Dellさんが「あれはダメ、AppleのNewton誰か持っている?」とComdexでの評価が実売に結びつかない例をあげて批判いるが、私は、Tablet PCは立ち上げると思う。Newtonより前の時代に、GOのPenPointを担いだ時期があり、今後、コンピュータは板になると確信している。まさにDynamicなBookである。

 GOのPenPointでは、設計者のRobert CarrやATTのHobbitチップに多くの夢を見させてもらったが、いかにも早すぎた。あれから10年もかかるとは思わなかったが、当時、思いも及ばなかったインターネットという怪物の普及により、登場するに相応しい環境が整備された。それに、MicrosoftもWindows 3.1 for Pen Computing以来苦節10年と年季が入っているので、失敗はないだろう。

 なぜ、Tablet PCが成功するかと言うと、インターネットから降り注ぐ無限の情報を受け取るデバイスが必要だからである。私はSONYのAir Boardを高く評価しているが、あれは、テレビ電波とHTMLを受け取り、電子メールを投げるデバイスである。Tablet PCは、インターネットから映画と音楽と小説とXHTMLを受け取り、電子メールや自分が作ったコンテンツを投げるデバイスである。自分が創造したコンテンツをどこに投げるかというと、.NET My Servicesということになる(これはちょっとヨイショし過ぎかな?)。

 もう一つ、意見を書く。Micorsoftは「Digital Decade」も良いが、「Infomation at your fingertips」を復活すべきである。
 この言葉、私は出版業界向けのセミナーで毎回、使わせていただいているが、1995年にInfomation at your fingertips 2005というコンセプトを提示したわけなので、その検証も兼ねて、2005年まで待つのではなく、次回のComdexあたりで披露して欲しい。「パチンと指を鳴らすだけで、欲しい情報を手に入れる」というコンセプトは、今、まさに旬のものである。

IntelのTablet PC
左の持つ所の下にクリックボタン
富士通のTablet PC
XGA 2ポンド(900g)!
場内にはXboxゲーセンも入場券

 Webサービスについては、Excelでの出張費計算で、飛行機の乗降地を入れると、業者のWebサイトから金額をもらって来て、表示する という風なデモを行っていた。この辺り、やはりMicrosoftは「動いてナンボ」の実直なソフトウェア開発会社なので、本当に動いているデモばかりである。もう少し、夢のある応用例を紹介して欲しかった。

 Xboxには、会場が沸いていたが、あまり興味がない。300ドルとのことだが、パソコンは500から700ドルくらいなので、どちらを買うのか悩むユーザも多いと思う。 それにしても、何でこんなにデカイのだろう。

 展示のほうは、例年より30%くらい縮小している。パートナーパビリオン方式の展示も窮屈そうだった。Microsoft自体の展示は、Windows XPやOffice XP以外に、.NET My Servicesや.NET Framework、VS.NETなどのWebサービス系のツールやサービスも展示していた。残念ながら、出荷されたばかりのMicrosoft Reader 2.0は見かけなかった。

 .NET My Services(Heilstorm)は、2002年の後半に登場するようだ。あと一年しかないので、そろそろ準備は行ってくださいと開発者に呼びかけていた。これは、簡単に言うと、ハード・ディスク上のMy DocumentsやMy Picturesがインターネット上に作れるという仕組みである。つまり、インターネットへの常時、高速接続を前提としている。


SONYと安藤さん

 驚いたのは安藤さんの英語力である。最初のスパイダーマン登場のあたりでは、あがっていて、たどたどしい所があったが、5分、10分と経つうちに、べらべらと話し始めた。一昨年の出井さんとは雲泥の差である。
 WAVで録音したので、雑音が多いが聞いてください。
 著作権や肖像権ならぬ肖声権など気になるが、社内と業界の一部関係者しか知らないマイナーなサイトなので、お許しを。

 演題は「Ubiquitous Value Network」。Ubiquitousは「同時にいくつかの場所に存在する」と辞書にあったが、流行ことばのようで、他でも見かけた。
 ステージには、VAIO、VEGA、PS2、AIBOなどがずらりと並び、試作品である1テラバイトのホームサーバや米国では未発売のAir Board 2も紹介された。いよいよテラバイトである。キロ(K)、メガ(M)、ギガ(G)、テラ(T)なので、10の12乗、1,000,000,000,000、つまり1兆バイトが蓄積できる。DVD450枚、つまり映画450本が入る!

安藤さんのキーノートAir Board 2 こんなに軽いと、動かしながら説明された

 後半では、腕時計型の映像入出力デバイスを披露し「Feel」と社内で呼んでいるデバイスを関連付ける操作方法を説明した。FeelはICカードのような非接触型のインタフェースで、関連付けたい(たとえば、腕の映像をテレビの大きな画面で見たいなど)デバイスに近づけるだけで、認識する。
 デバイス間の信号ケーブルがなくなり、Bluetoothや802.11bなど見えない信号が無数に飛び交う次世代の家庭やオフィスでは、確かに、このような操作が必要になる。
 腕時計型デバイスは、実際に1.5インチの画面に映像が表示されていた。その後の記者会見では、.11bと説明されたが、展示会場で担当の人に聞いたら、Bluetoothとのこと。たいした違いはないが・・・ 重さは、137g、Lithium ionバッテリーで1時間くらいは動く。

AOL創業者Stieve Keithさん
からのネット・メッセージ
腕時計型VisualデバイスSONYブースでの展示

 SONYはここで、AOLおよびNokiaとの提携を発表した。
 AOLとは、ホームサーバにコンテンツを配信する仕組みと、テレビ、PDA、ゲーム機などのNon PCデバイス用のブラウザー開発の二点について共同開発を行うとのこと。詳細は不明だが、ネットワークと家庭内のAV機器との接合は急務なので、今後、AOLと提携する家電メーカーが増えるような気がする。
 テレビ用のブラウザーも大問題で、Panasonicは13日、OpneTVと提携して、日本独自仕様である衛星デジタルデータ放送用のBMLにも対応したブラウザーを開発すると発表した。

 Nokiaとの提携も興味深い。Ericssonとはハードウェアの開発で合弁し、Sony Ericssonブランドの携帯電話を製造、販売しているが、Nokiaとは、クライアント(電話)やサーバシステムについての提携である。こちらも詳細は不明だが、Microsoftとの対抗姿勢が見える。

 安藤さんは、SONYはトランジスター・ラジオに始まり、ウォークマンを生んだ会社であると説明し、SONYをのコンシューマに対する思いや会社の位置づけを明確にした。
 そして、「未来は衝撃(Future Shock)ではなく、興奮(Future Excitement)である」とスピーチを結んだ。

記者会見Sony Ericssonの製品群入り口に置かれたVAIO Jeep

 スピーチの始まる前には、TrainやShakiraのビデオクリップが流れ、スパイダーマンが登場し、最後にはアフリカのドラム4本というグループが登場するなど、レコード会社や映画会社をもっているSONYならでは演出で楽しませてくれた。B2C専業のエンターテイメント企業なので、どんどんこのような演出を高めて欲しい。

Shakira 映像もGoodSpidermanのToby Maguire
Lasse Hallstromのファンなので彼も気に入っている
左の画面はAIBOの視線から

 日本の企業トップがComdexでキーノートスピーチを行うのは、これが二回目で、二回ともSONYというのは、いただけない。PanasonicもToshibaもHitachiもFujitsuもNECもSharpもSanyoも世界企業なので、出て欲しいのだが、展示を見ると、SONY以外は相変わらずの部品展示で、いただけない。

AIBO 奥はAIBOアプリ
もちろんメディアはMemory Stick
会場左はVAIO右手はclie

初日のカクテル・パーティーで挨拶する
SONYエレクトロニクスの西田社長
左のclieは薄くて安い!
Micro VaultNetMD


LarryとMeg

 この数年、Comdexはキーノート・スピーチを大量に行っている。以前は、初日の朝が中心で、誰がスピーカーとなるのかが話題であったが、最近は、10人前後が行っている。
 今年は、以下の10人が登場した。EDSは確かElectronic Data Systemの略で、システム開発の老舗である。Openwaveは、Mobile Internet系新興企業のようだ。この内、Gatesさん、安藤さん、Ollilaさん、Ellisonさん、Whitmanさんの話を聞いた。

11/11 19:00-21:00Bill GatesMicrosoft
11/12 09:00-10:00John Chamberscisco Systems
11/12 12:00-13:00安藤 国威SONY
11/12 15:00-16:00Jorma OllilaNokia
11/12 19:00-20:00Larry EllisonOracle
11/13 09:00-10:00Dick BrownEDS
11/13 12:00-13:00Jeff HawkinsHandspring
11/13 15:00-16:00Don ListwinOpenwave
11/14 09:00-10:00Darrin RichinsNovell
11/14 12:00-13:00Meg WhitmaneBay


 Ellisonさんのキーノートは、夜の7時と遅かったにも関わらず、満員であった。展示会は5時で終了し、LVCCはホテル街からも遠いのに、相変わらずの人気である。
 今回は、いつのもMicrosoft叩き、SQL Server批判に加えて、IBMのDB2もクラスタリングの手法などについて、ケチョンケチョンに言っていた。SQL Serverを一刺し、返す刀でDB2を真っ二つという雰囲気であった。これは、IBMがOracleとDB2の比較広告を大量に行っているのに対抗したもので、相変わらず血気盛んである。

 スピーチのタイトルは「Unbreakable(絶対壊れない)」。Oracle 9iは絶対に落ちないDBとのことだが、今後Webサービス、つまり多数のサーバが機能を分散して有機的に接続される情況を考えると、「何時でも、必ず動いているサーバ」が必要となる。これは、単にDBだけの問題ではなく、回線、電源、OS、アプリケーションのすべてが、100%に限りなく近い信頼性を保障しなければならない。

 Ellisonさんは、次に、Exchange Serverをボロクソに言った。確かに、メールサーバとしてのExchange Serverは脇が甘いので、たたきやすいと思う。Oracle 9iのアプリケーション・サーバに標準搭載されているMAPI4を、巧妙に宣伝していた。
 彼の話は、非常に面白い。徴収も笑いながら聞いている。ちょっとWAVで録音したので、雑音が多く、また大きな音なので、ボリュームを下げて、お聞きいただきたい

 メールサーバの性能比較でコンソール画面を見る際に、最前列の秘書を呼んで、メガネを受け取ったとき、「How Time Fly」と言っていた。    ちょっと寂し気持ちになった。

Cluster Type比較
右がMicrosoftやIBM、左がOracle
メールサーバ比較

 動のLarryに対して、静のMegも大入りだった。ちょうど、eBayのAuction for Americaという100日間に1億ドル(120億円)のSeptember 11募金キャンペーンが始まったところなので、話題も多い。
 非常にまじめな女性で、HPのFiolinaさんのように攻撃的なところもなく、「テディーベアーの売買をしていたら、こんなことになってしまった」という雰囲気の淑女である。

 まじめに、eBayの売れ筋ジャンルや、購買動向を紹介し、ワインやチケットも結構いい数字が出ていると話していた。コンピュータは毎日、2,000台が売買され、200,000件がリストアップされているとの事。その内、新品が40%、使用済みが46%、残りは返品処分品とのこと。
 あまり話すことも無いので、40分くらいでセミナーは終了し、残りの時間は、質問に真剣に答えていた。

 eBayは、売買時に1ドルの手数料をもらう、というビジネスモデルのシンプルさや、ロゴが気に入っている。
 特に、ロゴは明るく淡い色を使い、重なった部分をその色にするなどセンスが良い。光の三原色であるRGBを前提にしっかりデザインされている。YMCKではなく、RGBの発光面の中で活動している、インターネット・カンパニーであることを、このロゴは主張しているように見える。

質問に答えるMeg会場にはeBayコーナーを設置


 炭疽菌騒動の中、戦時中の国に行ったわけだが、何事もなくLas Vegasを去ることができた。Bill Gatesさんのキーノート中に炭疽菌がばらまかれたらどうしよう、ということで成田でマスクを買ったが、使わずに済んだ。もっとも、花粉症用のマスクが炭疽菌に効果があるなんて聞いたことがないが・・・

from 2001.11.15 来訪



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